性感染症について|藤が丘南口クリニック

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泌尿器科・内科

性感染症

成人男女共通の症状

性感染症(STD)とは、性行為を介して感染する疾患の総称です。男性のSTDの中では尿道炎が最も多く、全STDの9割弱を占めています。次に、性器ヘルペスが多く、以下毛ジラミ、尖圭コンジローム、梅毒の順となっています。

 

性器ヘルペス

性器にみられる単純ヘルペスウイルスの感染症で男性の場合亀頭部包皮に、女性の場合大陰唇に小水疱やびらんを成形する疾患です。臨床的に、初感染型 感染後2~10日で軽い掻痒から始まり、次第に疼痛が増してきます。

 

毛じらみ(ケジラミ)

ケジラミは吸血性昆虫であるケジラミが寄生することにより発症し、その主な寄生部位は陰部です。主として性行為によって感染しますが、毛布やその寝具やタオルなどを介する間接的感染、また親子間の感染もあります。症状としては、寄生部位の掻痒のみで皮疹は認めません。主に陰股部の掻痒のみで皮疹は認めません。これらの部位にも掻痒を訴えますが、肛門周囲、腋窩、胸毛、大腿部の短毛に寄生する場合は、これらの部位にも掻痒を生じます。診断は陰毛基部に付着する褐色を帯びた白色物を顕微鏡で観察し、虫体を確認することで容易に確定できます。治療は殺虫効果のあるパウダー(または、シャンプー)を寄生部位に散布し、洗い流します。

 

尖圭コンジローマ

尖圭コンジローマは男女の外陰部、および肛門周囲に発生する特徴的な外観(乳頭上、あるいは鶏冠状)を呈する疣贅で、視診にて臨牀診断がなされます。原因はヒト乳頭腫ウイルスで、大部分が性交によって感染しますが、潜伏期間が1ヶ月から1年と長い為、感染源の特定は困難です。治療は液体窒素による凍結療法を行います。凍結療法は麻酔を必要とせず、瘢痕をほとんど残しません。また難治性の症例には5-FU軟膏を使用する場合があります。